社会・環境報告
LCAの取り組み
容器包装は資源を有効に利用するため、使い終わった後はリサイクルされています。そのため、容器包装の環境負荷を評価するには、原材料や容器包装製造での環境負荷だけでなく、使用済み容器包装が廃棄・リサイクルされるときの環境負荷も考慮することが重要です。
LCA(Life Cycle Assessment)とは
LCAとは製品に使われている原材料の資源採掘から、原材料製造、製品製造、流通、消費、廃棄・リサイクルにわたる、ライフサイクル全体にかかる環境負荷を数値化する手法です。
LCAは1969年にアメリカで行われた研究が最初で、東洋製罐では1974年から導入しています。

LCAの活用
LCAを行うと、製品の一生のうち、どの段階で環境負荷が高いのかが分かります。その段階を重点的に改善することで、製品の環境負荷を効率よく下げることができます。

カーボンフットプリントの取り組み
カーボンフットプリント制度試行事業への参加
カーボンフットプリントとは、LCA手法を用いて、製品などのライフサイクル全体で排出される温室効果ガスを、CO2排出量として表示するものです。現在は多くの国でカーボンフットプリントに取り組んでいます。
日本では2008年にカーボンフットプリント制度試行事業の研究会が始まり、東洋製罐は当初から制度に参加しています。2009年からは検証スキームに関する委員会に参加しています。

容器包装業界での活動
企業が初めてカーボンフットプリントに取り組む場合、算定方法などが難しいと感じることがあります。そのような企業を対象に、東洋製罐では日本ポリエチレン製品工業連合会主催のセミナーで、2010年度は4回の講演を行いました。今後も引き続き、このような啓発活動を行っていきます。
最新動向への対応
カーボンフットプリント制度試行事業が始まってから、環境負荷をCO2排出量で評価することが多くなりましたが、海外ではCO2排出量以外の環境負荷も評価する動きがあります。 東洋製罐では以前よりCO2排出量以外の環境負荷も評価してきましたが、このような海外動向も意識しながら、新しい評価手法の検討も行っています。2010年度は2009年度から引き続き、LCA日本フォーラムのLIME2※活用検討ワーキンググループで活動しました。LIME2とは、さまざまな環境負荷の影響を統合化し金額で表現する手法で、従来よりも一歩進んだ評価手法です。ワーキンググループでの検討結果は、LCA日本フォーラムのホームページで公開されています。
※LIME2:Life cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling(日本版被害算定型ライフサイクル環境影響評価手法)
東洋製罐のLCA研究の歴史
| 年 | 主な出来事 |
|---|---|
| 1969 | アメリカで使い捨ての容器とリターナブルガラスびんについて、ライフサイクルを通して環境に与える負荷を比較評価 |
| 1974 | 東洋製罐で現在のLCAのもととなる研究を開始 |
| 1981 | 化学経済研究所調査「新規素材の導入に伴う省エネルギー効果の分析について」で包装部門を担当 |
| 1986 | 開発業務へのLCA活用開始(TULCの開発などへの活用) |
| 1993 | 化学経済研究所調査「基礎素材のエネルギー解析調査」で分科会委員長を担当 |
| 1997 | ISO14040「LCA-原則と枠組み」発行 |
| 1999 | 東洋製罐環境方針の制定(LCAを行うことを明記) |
| 2002-2004 | 環境省請負調査「容器包装ライフ・サイクル・アセスメントに係る調査事業」専門委員会委員参加 |
| 2005 | TULCでエコリーフ(タイプⅢ環境ラベル)を取得(金属缶では日本初) |
| 2006 | 第3回LCA日本フォーラム奨励賞受賞 |
| イギリスCarbon Trust社が独自のカーボンフットプリント算定方法を開発 | |
| 2007 | LCA日本フォーラム サプライチェーン型LCAインベントリデータ流通制度検討ワーキンググループ参加 LIME2活用検討ワーキンググループ参加 |
| 2008 | 経済産業省カーボンフットプリント制度の実用化・普及推進研究会委員参加 |
| 2009 | カーボンフットプリント制度試行事業開始 |
| カーボンフットプリント第三者認証スキーム検討委員会委員参加 | |
| LCA日本フォーラム LIME2活用検討ワーキンググループパート2参加 |
|
| 2010 | カーボンフットプリント検証スキーム検討委員会委員参加 |
黒字:世界での主な出来事、青字:東洋製罐での主な出来事
